うなぎ屋(2030年創業)’s blog

2030年創業のうなぎ屋です。創業までの道のりを紹介します。

#23うなぎ養殖の最新技術 その3

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

前回からの続きです。

 

日本うなぎの稚魚が一緒なら味も同じか、というと日本ではハウスでの即席栽培で1年出荷が普通ですが、中国では「路地池」と呼ばれる広い池で2、3年かけて養殖されるようです。

日本式のメリットは、若いうなぎのため皮や骨が柔らかい、病気予防を含めて管理がしやすい。デメリットは大きさが小さいこととハウスのコストがかかる。

中国産は自然養殖なので、うなぎも伸び伸び大きく育つ?ような気がしますが、実際は路地養殖は病気が多く、その予防、治療のための薬剤の投入が多いそうです。

20年ほど前には中国うなぎの残留薬品が問題になったこともありました。今は出荷検査で安全なレベルであることをしっかり調べているそうです。

もちろん中国でハウス養殖ができないわけではないので、日本からのニーズがあれば対応するんでしょうね。もうしているのかもしれません。

日本市場に向けての商品で、しかも日本の企業が入っているとどんどん品質は上がるでしょう。その時に価格差がどれだけになるかがポイントでしょう。

 

また今年もうなぎの稚魚の価格が上がってる、というニュースが流れました。一匹500円近く。完全養殖の早期事業化が求められます。

 

 

#22うなぎ養殖の最新技術 その2

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

うなぎ養殖の最新技術のその2です。

 

今回は海外のうなぎ養殖についてです。

元々うなぎには、大きく分けて、日本うなぎ、ヨーロッパうなぎ、アメリカうなぎの三種類があるようです。日本うなぎ以外のものは少し大きめで脂のノリも多い(しつこい)そうです。

日本に入ってくる海外産のうなぎといえば中国産かと思いますが、これまではヨーロッパうなぎが中心だったそうです。それもあってややゴムのような食感になっていたんだとか。

ところが最近、日本うなぎを中国で養殖するのが増えているようです。最近急速に展開しているフランチャイズの『鰻の成瀬』『黒船』はこのうなぎを使用しています。

宣伝文句を見ると日本うなぎ使用!と書かれています。ウソではないけど一般消費者は、日本産うなぎだと思っちゃいますね。

どうも食品大手のニッスイが絡んでいるよう。

 

まず、ここで自分のスタンスを明確にすると、日本の養鰻業、鰻食文化を守りたいです。

その立ち位置から物事を調べたり、どうあるべきか、何ができるかを考えてますのでご承知下さい。

 

日本産、中国産の違いをもっと訴えていかないと日本の養鰻業はやられてしまうでしょう。

非常に危機感を持っています。

日本の生き残る道は完全養殖だと思います。その技術をどう国外に出さないかですが、敵は日本にもいるので難しいでしょう。(言い分としては日本で美味しいうなぎを安く提供したい、でしょう。間違っているわけではないですが視点が違います)

引き続き考えていきたいです。

#21うなぎ養殖の最新技術 その1

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

今回はうなぎ養殖の最新技術について紹介します。まずは完全養殖の話ではなく一般の養殖についてです。

  凡例:🔵実用化済、🟢実用間近、🟡開発中

 

1.うなぎを大きくする方法

🔵大豆を餌に加える(愛知県)2024年

愛知県の水産試験場

 仕組み:養殖のうなぎはほとんどがオスになるそうです。(魚は成長の過程で雌雄が決まる種があり、うなぎもみたい)

そしてオスは体が大きくなりにくい→稚魚がメスになるようにすればいい。大豆のイソフラボンにその効果があるそうです。

メスが?大豆が?すぐ真似できそう?と不思議がいっぱいです。

愛知県では、その方法で育てた鰻を葵うなぎとしてブランド化するようです。

大きな鰻を安く食べられるようになるので◎

 

🔵無投薬(山田水産)2005年

うなぎは病気になりやすく投薬が欠かせないのが常識だったようですが、工夫。積み重ね無投薬を実現したそうです。

投薬しても実際食べても身体への害はないレベルに抑えているのですが、やっぱり響きがいいですね。安全と安心の違いですね。技術志向も含めて◎です。

#20うなぎ関連会社の調査

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

前回の回でも少し書きましたが、養鰻業の会社を調べてみました。(baseconnect.in調べ)

従業員数順のようです。

山田水産 415人 大分県佐伯市

大森淡水 169人 宮崎県宮崎市

フジ物産 129人 静岡県静岡市

三河淡水魚101人 愛知県西尾市

薩摩川内鰻100人 鹿児島県薩摩川内市

鹿児島鰻   35人 鹿児島県大崎町

兼光淡水魚  29人 愛知県西尾市

大和養魚   24人 静岡県浜松市

大一販売   18人 静岡県湖西市

四万十うなぎ15人 高知県四万十町

共水    9人 静岡県焼津市

平野養鰻    三重県木曽岬町 木曽三川

 

他業種も手掛けていることもあるので実の規模順では無いと思いますが、参考にはなるかと。

下のほうは私が知ってるところのみ選んでいます。

実際には自社の養鰻場の他に個人の養鰻場と提携していることも多いようです。

調べると個人名のついた養鰻場がたくさんあります。

①養鰻業だけ、②加工販売、③飲食店経営も、さらに④鰻以外の水産物も、と拡がっていきます。

ちなみに愛知県一色では、①②③をすべて手掛ける大手3社を『うなぎ御三家』と呼ぶそうです。 さすが徳川のお膝元、いいネーミングです。葵うなぎというのもあるようです。

   ※兼光、三水、一色漁協

 

おまけ

最近イーロンマスクにハマってます。

オーディブルや本などをいろいろ読み漁ってます。とても真似はできないすごい人です。

 

 

#19 うなぎ加工工場から学ぶ その1 .山田水産編

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

さーて今週のブログネタは、ずばり山田水産さんです。

開業するとなると仕入れは必須です。問屋さんもあるようですが、そもそもの養鰻業を調べてみました。

まず予備知識。※ネット調べなので違ってたらごめんなさい。

鰻の出荷量の県別の一位は鹿児島県(約40%)。市町村別では愛知県西尾市一色町)(約25%)です。

最大手の会社なのが山田水産さん、かな?

うなぎ愛に溢れたYouTubeもたくさん出してます。鰻師の動画も最高です!

で、今回は山田水産さんの動画を見て学んだことです。いろんな動画がありますが、本丸のうなぎの蒲焼き加工工場の動画を紹介します。社長の山田さん自ら紹介しています。それがとてもいいです。

https://youtu.be/9zoCxRnOk_s?si=v5lXX3mcxLu6jYTa

https://youtu.be/lbut_iS2xho?si=c04ARFurAiYtFLUa

保管場に始まり、捌き場(教育場も別にあり練習生と熟練者の違いも見れます)、加工場と続きます。

加工場ではラインの工夫もちゃんと説明してくれてて、現在メーカーの生産技術畑の私にとってはとても魅力いっぱいの動画です。

私が思うに、手焼きの方が絶対に美味しいということはないと思います。なんといっても品質の安定性は人では難しいでしょう。

だから、機械だからとバカにせず、何を良品条件として捉えて管理しているかを参考にし、人手でどう安定させるかをか考えていきたいと思います。

そうそう最近オーディブルで『イーロンマスク』(文藝春秋)を聞いてます。モノづくりにかける才能と情熱、執念は理解を超えるものがあります。その中に自動化を進め過ぎたのが失敗だったと人動化に変えた話がありました。マスク曰く、"人の力をみくびっていた" です。

両方からのアプローチで最高のものを作りたいです。

#18包丁の研ぎ方を学ぶ

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

開業に向けての検討を始めて3ヶ月が過ぎて、調べたいことが減ってきました。

と言って、習得したのかというと、全く足りてないと思ってます。

何が問題だろうと考えると、座学ばかりで実践がないことかと考えました。まだ数年先のことを考えるだけだとだれてしまいます。

ということで、今すぐできることを考えました。で、今回のタイトルの包丁研ぎです。

前に書いたかと思いますが、現在毎日調理はしています。包丁も使ってますが、使っていると切れやすい包丁、切れにくい包丁があり、切るものによって使い分けてました。

もちろんたまに研ぎ器で研いでます。ローラー式のを使ってます。

料理人に向けての第一歩(実践編)として四角い砥石で研ぐ包丁研ぎに挑戦することにしました。鰻はぬるぬるのせいもあり、包丁の切れ味はとても大事なようです。そのため今から包丁研ぎを繰り返すことで習熟していきたいと思います。

で、まずやってみました。こんなものかなと思ったあとで、これも正しい研ぎ方を学んでみようとYouTubeを探しました。

で見たのが関孫六の包丁マイスターの林さんの動画です。関孫六の包丁は私も使っていたので親近感からそれを選びました。

https://youtu.be/nGrt6zS2NsI?si=3sxe186fOee2XhN5

見てみると目から鱗、でした。私のやっていたことは真似事に過ぎないことがよく分かりました。

これまでのやり方でも研ぐ前よりは良くなっているのでまぁいいか、と思ってましたが、さすがに甘い、大甘です。これが職人というものでしょう。内容は動画に任せて説明しませんが、私は5つのポイントをしっかり身につくよう修練していきます。 

理解を深めるために他にも数本見てみました。

基本は同じですが、それぞれで工夫、こだわりは違っているので見比べるのも面白いです。

今回は以上です。それではまた。

#17 うなぎは炭火焼きに限る?

こんにちは、2030年開業のうなぎ屋です。

うなぎ屋をやろうと思って、どんなうなぎ屋にするか考えた時に一番先に固まったのが炭火焼きでした。

どう考えても炭火焼きの方が美味しそうに聞こえるから、これを選ばない手はない!と思うでしょう。

YouTube美味しんぼの「炭火の魔力」ってのを見たら炭火しか有り得ない感じだし。

 

じゃあ、なぜ炭火焼きでないところがあるのか、を考えて見ます。

YouTubeでうなぎ屋動画を見ていると、名店っぽいところでもガスのところがあります。

千葉県成田山で一番人気 川豊。

情熱大陸:うなぎの神様 田舎庵 緒方弘。

浜松最古の老舗 うなぎ濱松中川屋。

 

改めてメリットデメリットを考えてみると

【メリット】

イメージがいい。備長炭ならさらに良し!

科学的には、炭は温度が高い、水分が出ないのでパリッと焼ける(ガスは炭素と水素の化合物なので燃やすと水が発生する)、遠赤外線で中身にも熱が伝わりふっくら焼ける

デメリット コストがかかる?

      扱いが難しい😱😱

これまで見てきた動画でも、どうしても場所でも時間でも火のばらつきが出るから、うなぎの場所をぐるぐる動かして対応してたり、水をかけたり?

なんちゃってじゃなく、本当に美味しく炭火で焼くのはめちゃ難しいんじゃなかろうか。

イメージや蘊蓄を抜きにすると、ほとんどの場合、ガス火の方が美味しくできたりしそう。

お客様に提供する以上品質の安定は重要だし。

でも、・・・、

でも、炭火だよね。 俺は職人だしね。前向きに技を磨くことに精進しよう!

 

もう一つ、串焼きより網焼きの方が良い気もするけど。これはまたのお話にします。